おなじみ二等兵物語シリーズの第十話で、「新・二等兵物語 敵中横断の巻」の安田重夫の脚本を、酒井欣也が監督した。撮影は石本秀雄が担当している。 オワイ屋の横田番作は一枚の赤紙によって中部部隊に入隊した。三ヵ月後、横田は初年兵教育係を命じられた。私的制裁を防止する方法としてその辛さを知っている二等兵の中から出したほうがいいという浅田見習士官の提案によってであった。初年兵として入隊してきた者の中に、親友の花岡茶吉とその使用人辺谷、釜田、北風、林らの姿を見出して横田はびっくりした。上等兵の服を着た横田は気を良くし て初年兵を前に気合いの入った訓示を与え、激しい訓練を重ねていった。しかしへマをしでかす兵隊を横田は何かとかばってやるが、時にはそれがばれて意地の悪い中村、菅原、九堂等上等兵に焼きを入れられた。やがて、横田達は中支の最前線に出発した。方向を誤って敵軍...
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