柳川を代表する三柱神社の秋祭り「おにぎえ」を間近に控えた10月の初旬、柳川で、4人の男女が再会する。 掘割をめぐる「どんこ舟」の船頭をしている徹(30)、徹の兄で海苔漁師の実(みのる:35)。実の婚約者の由紀(33)、そして東京で写真家のアシスタントをしている南海子(なみこ)(30)だ。4人は柳川で生まれ育った。そして子供時代から共に「おにぎえ」に参加した幼馴染でもある。 彼らは今、それぞれの人生を歩んでいる。お気楽で人を楽しませることが好きな徹は「どんこ舟」の船頭となった。兄の実は家業を継ぎ海苔漁師になり、「おにぎえ」を通じて出会った由紀との結婚を間近に控えていた。南海子は高校を卒業すると、プロの写真家を夢みて、東京の写真の専門学校に入り、柳川を後にした。 「おにぎえ」が迫ったある日、東京で活躍しているはずの南海子が突然柳川に帰ってくる。南海子の帰郷は徹、実、由紀の心に小さな波紋を呼び起こし、それぞれが抱える悩みや葛藤に改めて向き合うきっかけとなる。徹は落ち込む柳川の観光をなんとかしなければと考えていた。兄の実は海苔漁師として、効率化を図りたいと考えているが師匠でもある父親と方法を巡って対立が絶えない。由紀はそんな実の妻になることができるのか不安を感じ始めていた。そして、東京で挫折を経験した南海子はカメラマンとして成功するという夢をあきらめかけていたのだ・・・ 柳川に残った3人は南海子が帰ってきたことをきっかけに再び自分達の原点を見つめ直す。そして南海子は、故郷柳川の風景や人々、何より徹、実、由紀と再会したことで自分自身の夢や生き方を改めて考えていく。 「おにぎえ」の1か月後、柳川最大のイベント「白秋祭」が開かれる。冬の夜の花火が掘割に映える幻想的な催しだ。柳川が最も美しい1か月の中で、時には激しく、時には静かに葛藤しながら進むべき道を模索する 4人の青年の姿を生き生きと描いていく。
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