美術大学を卒業し、平穏な日常生活を送っていた陽介に、突然悲報が舞い込んで来た。親友の望月が癌で死んだのだ。鎌倉で学生時代の同期だった陽介、朱美、三上、一子、小沼の五人は、葬儀のため久しぶりに再会するが、それぞれの距離感を感じるのだった。葬儀も終り、また平穏な日々が続くが、四十九日の日、学生時代に撮った望月のVTRを見に再び鎌倉へ出向き、そのVTRに映った望月の声のないメッセージを見た陽介は、望月の部屋で真白なキャンバスを見つける。「TO YAYOI/M・M」と裏にサインされたそのキャンバスをもらい受けた陽介は、時間がたつにつれ、そのキャンバスと声のないメッセージが気になり始める。キャンバスの裏に書かれた弥生に会い、望月のことを聞きに行った陽介は、弥生にキャンバスを見せると約束する。そして弥生に会っていくうちに陽介は、現在同棲している朱美から気持ちが離...
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