光源氏(沢田研二)は、桐壺帝(芦田伸介)の二番目の皇子として生まれた。母は桐壺更衣(八千草薫)と呼ばれ、帝の寵愛を独り占めしていたが、三歳の源氏を残して他界。嘆き悲しんでいた帝は、やがて桐壺に生き写しの藤壺(八千草薫・二役)を女御として迎える。初めは藤壺を母と慕っていた源氏の気持ちは、いつの間にか恋にまで深まった。源氏にはその妻に左大臣(金田龍之介)の娘・葵の上(十朱幸代)が定められていた。葵の上は美しいが権高な女性だったこともあって、藤壺に心を寄せる源氏とは睦まじく打ち解ける仲にはなれない。 ある日、源氏は藤壺に抑えきれぬ胸の内を明かした。藤壺を激しく抱きしめるが、彼女は「もうこれ以上罪を犯すことは出来ない。二度と会うことはない」と告げた。その後、源氏は夫のいる空蝉(朝加真由美)との一夜限りの契り、夕顔(いしだあゆみ)とのはかない愛、美人ではないが...
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