主人公・青成瓢吉の成長ドラマとして、瓢吉と彼を取り巻く人間たちを描いた尾崎士郎原作の『人生劇場』を、深作欣二、中島貞夫、佐藤純彌が共同監督で映画化。『人生劇場』の映画化は、実に13回目だが、「青春編」、「愛欲編」、「残侠編」を1本にまとめている。大正7年、東京で早稲田の貧乏学生の日々を送る青成瓢吉にとって、故郷、三州吉良には、いろいろな想いがある。没落したとはいえ、男の誇りだけは失っていない父・瓢太郎の心意気、幼なじみ、おりんとの淡い初恋、そして、何くれとなくかばってくれた侠気の男・吉良常など。特に、この吉良常は、瓢吉が原因で起った喧嘩で人を殺め、獄窓につながれていった。その頃、瓢吉は吹岡や横井たちと知り合い、やがて、大隈重信夫人銅像建設反対運動など、一連の学生運動に熱中していく。そんな瓢吉は、はじめての女であるお袖と知り合い・・・。
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