勤皇討幕の旗のもと大阪城へ一人でのりこんだ鞍馬天狗は、仕掛だたみの地下牢へ落っこった。天狗を救い出そうと大阪にやって来た杉作と吉兵衛は、濠の橋げたにぶらさがって城の中にしのびこもうとしたが、吉兵衛は見つけられて追跡され、杉作だけがうまく忍びこんだ。暫くするとお兼が通るのが見えたので、後をつけて行くと、地下牢へ入って行き、天狗に「私たちの邪魔をしないのなら逃そう」と話しかけたが拒絶されたので、怒って立ち去った。お兼とすれ違いに牢格子に馳け寄った杉作は、けんめいに鍵をくだいて格子を開いたが、物音におどろいて番卒が押し掛けてきた。天狗は飛び出して敵に斬りかかったが、杉作がピストルを突きつけられているのを見て刀を投げ出した。一方薩摩屋敷のおみわは天狗の安全を祈ろうと神まいりに出掛けた帰り、ムリに土方歳三の家へ連れこまれた。今にも土方に抱きすくめられようとした...
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