高校生の朋之は、テキヤの一家で暮らしている。実の息子に思いをはせる父親の芳男を先頭に、家族は行く当ての無い人々が寄り集まって作った疑似家族であり、それぞれが清算しきれない過去を背負っていた。そこに、身寄りの無い千里が家族に加わるが、突然の取り壊しにより家そのものが無くなってしまう。帰る場所を失った家族はそれぞれの行き先を見つけるためトラックで巡業の旅に出る。旅先での出会い、新しい経験を通して、一度は収束するかに見えた家族だったが、今までやり過ごしてきた問題にそれぞれ直面し、脆くも集団は崩壊し離散していく。朋之は手遅れになってしまったものを取り戻すため、走り始める。 眞田康平 Kôhei Sanada 1984年石川県出身。2007年、金沢大学教育学部卒業。その後(株)ピラミッドフィルムに制作部として一年間勤務。2009年、東京藝大大学院映像研究科入学。主な監督作品に『脱皮する』(07)、『奴らは音楽している』(07/“世紀のダ・ヴィンチを探せ”国際アートトリエンナーレ入選)、『おめでと、ありがと』(09)、オムニバス映画『紙風船(第二話「命を弄ぶ男ふたり」)』(10)。
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