「ジャーニーサポート」で働く遺品整理屋の各務章祐(奥田瑛二)は、主を失った遺品の声を聴くように、故人の性格や生活習慣、そして残された思いまで汲み取ることができる特別な感性の持ち主。遺族の代行で遺品を整理するという難しい仕事ながら、社長の玉枝陽子(渡辺えり)からの全幅の信頼と、部下の樋口奈央(佐藤めぐみ)からの尊敬を得て、業務にまい進している。 ある日、各務は入水自殺した男性·福原忠雄(遠山俊也)の遺品整理を請け負う。フリーのライターだった福原に家族はなく、依頼人となった編集者の小野寺隆(阪田マサノブ)は、福原が執筆に取りかかっていたという原稿以外は、すべて廃棄していいという。 福原の部屋で、各務は真っ先に、小さな位牌に目を留める。俗名·福原瞳。亡くなったのは13年前だ。その側には、「お兄ちゃん、さようなら」という手紙も。13年前、福原の妹も自殺したということか…。 その他、各務はプレゼント用に包装されたエメラルドのネックレス、多くの戦場写真、『Y.T』とイニシャルが刺繍された女性用のハンカチ、そして大量の脅迫状を見つける…! 小野寺によれば、福原は脅迫を受けてもなお、すごいスクープになるからと、取材を止めなかったらしい。そのネタとは、注目を浴びる若きピアニスト·高樹沙織(近藤里沙)とその母·百合子(藤吉久美子)にまつわるものだという。 天才少女としてマスコミにも登場している沙織は、わずか数週間前に初の全国ツアーを発表したばかり。まだ13歳ながら、コンサートでは満員の聴衆を感動させる際立った実力を誇っていた。何を隠そう、各務も彼女のファンの一人だ。また、もともとピアニストだった母の百合子が、事故で両親と夫を亡くしたのを期に、自らはステージに立つことを辞め、娘に夢を託して、女手一つで沙織を育て上げたという美談も、世間に広く知られていた。その百合子が、ある男と一緒にいるところを盗み撮りした写真が、福原の家で見つかっている。となれば、『Y.T』のハンカチの持ち主は明らかだ。各務は、そのハンカチを持ち主に返すという名目で、百合子のピアノ教室へと向かう。 あいにく、百合子は不在だった。ハンカチ程度のものなら受付に渡すことも可能だったが、各務はそれをしない。なぜなら、そのハンカチには血の跡が残っていたからだ…!! 死んだ福原は、今でこそゴシップ専門のライターだったが、昔は戦場ジャーナリストとして活躍していたらしい。だが、13年前、戦地にいる間に大切な妹が自殺。予定を大幅に延ばして海外に滞在していた福原はそのことを悔やみ、戦場ジャーナリストを辞めたのだという。 後日、警察から福原の遺留品が各務の手に渡る。その中には、財布や携帯電話に混じって、一枚の写真とUSBメモリーがあった。いずれも水に浸かっていたため、写真は傷み、USBメモリーは読み込めなかったが、写真の人物ははっきり沙織と判別できた。また、USBメモリーは、各務の後輩·樋口奈央(佐藤めぐみ)が、警察でもないのに依頼されていないことはしないという各務の日ごろの教えに逆らい、勝手に修復作業を手配してしまう。 その日、「ジャーニーサポート」の倉庫に不審者が侵入。修復依頼から戻った奈央が襲われ、意識を失う···!!
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